1. 健診で「要再検査」と言われたら、まず何をすべきか

健診結果で「要再検査」や「要精密検査」と記載されていると、不安になる方は少なくありません。ただし、まず理解しておきたいのは、健診は病気を確定診断する検査ではなく、異常の可能性を拾い上げるスクリーニングである、という点です。基準値を少し外れた段階で再確認を勧めることも多く、「要再検査=重大な病気」とは限りません。
一方で、「症状がないから大丈夫」と放置するのは勧められません。高血圧、糖尿病、脂質異常症、脂肪肝、腎機能障害などは、かなり進行するまで自覚症状がないことがあります。健診で見つかる異常の多くは、まさにこの“症状が出る前の段階”を捉えるためのものです。
大切なのは、結果票の判定だけで判断しないことです。前年との比較、他項目との関連、既往歴、内服薬、飲酒量、体重変化などを合わせて見る必要があります。たとえば肝機能異常でも、脂肪肝、飲酒、薬剤、一時的な体調変化、ウイルス性肝炎など、原因はさまざまです。血糖やHbA1cも、単独の数字だけでなく経年的な変化が重要になります。
再検査と言われたら、まず健診結果を持参して医療機関で相談してください。緊急性が高いもの、数か月以内の確認でよいもの、生活改善をしながら経過を見るものなど、対応は項目によって異なります。清水橋クリニックでも、健診後の結果確認や再検査、生活習慣病のフォローを行っています。結果を“怖い紙”で終わらせず、今後の健康管理に使うことが一番大切です。
受診時には、結果票だけでなく、過去の健診結果、内服薬、治療中の病気、家族歴も分かる範囲で持参すると判断しやすくなります。特に血圧、血糖、脂質、腎機能は単独ではなく、組み合わせでリスクを評価します。同じ「要再検査」でも、すぐ受診した方がよいものと、生活改善をしながら確認するものでは対応が違います。
また、「去年も同じだったから」と自己判断するのは避けたいところです。毎年同じ軽度異常に見えても、少しずつ悪化している場合があります。健診の目的は、病気を見つけて終わりではなく、将来の脳卒中、心筋梗塞、腎障害などを防ぐための入口にすることです。結果を受け取った時点で一度立ち止まり、必要な確認をしておくことが、結局は一番負担の少ない対応になります。
2026年05月18日