新型タバコについて

非燃焼・加熱式タバコや電子タバコは、「新型タバコ」とされており、「煙が出ない」「受動喫煙の危険がない」「従来の燃焼式タバコより健康リスクが少ない」というイメージがあり、急速に広がりをみせています。健康診断においても「新型タバコに変えました」と言われる方が多くなっています。今回は、新型タバコに関する日本呼吸器学会の見解をご紹介します。日本呼吸器学会は、
1. 非燃焼・加熱式タバコや電子タバコの使用は、健康に悪影響がもたらされる可能性がある。
2. 非燃焼・加熱式タバコや電子タバコの使用者が呼出したエアロゾルは周囲に拡散するため、受動吸引による健康被害が生じる可能性がある。従来の燃焼式タバコと同様に、すべての飲食店やバーを含む公共の場所、公共交通機関での使用は認められない。
という見解を示しています。その根拠として、非燃焼・加熱式タバコの主流煙には、燃焼式タバコとほぼ同レベルのニコチンや揮発性化合物が含まれていること。受動喫煙についても、電子タバコ使用者の呼出煙中のニッケルやクロムなどの重金属濃度は、燃焼式たばこの呼出煙よりも高いことや、PM2.5、ニコチン、アセトアルデヒド、ホルムアルデヒドなどの濃度は燃焼式タバコの呼出煙中より低いが、通常の大気中濃度の14~40倍(PM2.5)、10~115倍(ニコチン)、2~8倍(アセトアルデヒド)、20%(ホムアルデヒド)、それぞれ高いことがあげられています。新型タバコは、従来の燃焼式タバコに比べてタールが削減されていますが依存性物質であるニコチンやその他の有害物質を吸引する製品です。新型タバコは、タバコをやめられない人、あるいはやめる意志のない人にとっては、従来の燃焼式タバコの代替品になり、健康被害の低減につながるという考え方がありますが、「新型タバコの使用と病気や死亡リスクとの関連性についての科学的証拠が得られるまでには、かなりの時間を要し、現時点では明らかでなく、推測にすぎない」と考えられています。

医療法人社団 清水橋クリニック 労働衛生コンサルタント 医師 古川 泰

挿絵:special thanks gallery ogiwata

2018年01月15日